多摩丘陵のトレイルの取っ付きのまでは自宅のある世田谷から自転車で30分そこそこ。
アプローチの良さがアリガタイ。
多摩丘陵一帯は首都圏のベッドタウンだ。住宅やマンションが建ち並んでいるものの、そればかりかと思ったら大きな間違い。里山の風情が地元住民たちに守られて、しっかり残っている。もちろん気持ちのいいトレイルもたくさんある。
2010年のシーズンはこのあたりをホームトレイルにしている友人と一緒に週末の午前中を走ることが多くなった。
このあたりは今から5万年ほど前の旧石器時代から、すでに人が住みはじめている。高度成長期の宅地開発で、縄文時代の集落跡の遺跡がいたるところで発掘された。
5万年も前から人が住み、豊かな自然の中で豊かな生活を楽しんでいたのだから、多摩丘陵は気持ちが良いのが当然だと思う。
鎌倉時代の高尾山から三浦半島に至る古道もこの丘陵で発見できるのも楽しい。
標高100mから200mの丘陵の尾根に沿ってトレイルが続いている。どこのトレイルも日当たりがよく、眺めがいい。丘陵からは遠く富士山が望める。反対側には住宅で埋め尽くされた東京が遠くまで広がっている。
極上のトレイルは意外と近場にある。
わざわマウンテンバイクを車に積み込んで長野や伊豆に出かけなくたって、
今年に入って愛してやまない多摩丘陵のトレイルにお邪魔する際のポイントは二つ。
トレイルに詳しい人に連れていってもらうこと。
気持ちのいいトレイルがたくさんあるが、それをつなぐルートがけっこう肝心だ。
走りなれた人のガイドだと、半日のライドで二日分の満足感を約束してくれる。
トレイルをお借りしているという<謙虚な気持ちで走ること。
多摩丘陵は里山のトレイルと住宅地が隣接している。
地元の農作業の人、散歩の人、ハイカー、トレイルランナーなど、頻繁に人に会うことが多い。里山の自然とトレイルをお互いに共有していることになる。
トレイルで人と会うというのは、それほど悪いことじゃないと思っている。地元の人たちとのふれあいや地元情報が、バイクライドをさらに充実したものにしてくれるからである。